平成20年8月9日(土)19:00〜御浜町役場3階 くろしおホールにてNPO 農と自然の研究所 代表理事 宇根 豊氏による講演「田んぼはみんなの宝物」(農のめぐみは生きものの調査から)が開催されました。
8月のお盆休みに入った日でしたが、会場には23名の方が講演を聴きに訪れ、田んぼの生きものを通じて、農業の考え方について、今までほとんど考えなかった視点から見つめ直すことができた講演となりました。
宇根氏は、田んぼの生きものに対するまなざしが大事であり、現在では農業に従事している時間も機械化などで減っていく中、その役割を担ってきた百姓がなくしてしまっていること。
経済価値だけでは自然を守れなくなっており、農業を行っていく中でお金にならないことの中に自然や文化、美しい風景を守っていることがあることを、田んぼの生きものを知っていくことで、生産するそのものの価値から、その周りにある価値を表現することの大切さがこれからの農業にあることを話されました。
講演を通じて、日本の美しい自然を作り出している農業、そして働く百姓に、資本主義が手出しできないお金にならない価値、そのことをもっと農業に従事するもの、そして消費者の方々にも表現していくことが、これからの農業に通じていくことだと思えました。
物静かな風貌の宇根氏ですが、その体の中から溢れ出す情熱が流れ出すような講演でした。
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